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2015年5月11日 (月)

おいしい鶏肉をほおばりながら

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 連休中、ある中華の定食屋さんでのこと。

 鶏肉の黒胡椒炒めをおいしくいただいておりましたら、ふと、目にとまったのが、この爪楊枝入れ。爪楊枝入れにわざわざ「ようじ入れ」とシールが貼ってあるのもなにやら目新しかったのですが、あらためて「これはようじ入れですよ!」と言われると、なんだか落ち着かないものを感じたのでした。

 いったい、何が落ち着かないのか?

 鶏肉をほおばりながら、つらつらと考えてみたわけですが、その理由は、ぼくがこの「ようじ入れ」に爪楊枝を入れることはない、というところにあるようです。だって、お客さんであるぼくが使用済みの爪楊枝をここに入れたら、ほとんど犯罪でしょう?

 考えてみれば、「小銭入れ」にしても「名刺入れ」にしても「小物入れ」にしても、もちろんそこに何かを入れるものであるわけですが、そこから出して使うものでもあるわけです。とはいえ、「○○入れ」ということばから真っ先に思い浮かべるのは、やっぱり、そこに何かを「入れる」ことでしょう。

 とすれば、定食屋さんで「ようじ入れ」と書いてあるのに出会ったぼくが、「ここに爪楊枝を入れてね」と呼びかけられているように感じたとしても、あながち、ヘソ曲がりだとばかりは言えないでしょう。この「ようじ入れ」というシールは、言わずもがなではないのかなあ……。

 では、「ここから爪楊枝を出して使ってね!」というお店側の気持ちを、うまく表現できるいい名前はないだろうか?

 いろいろ頭をひねってみたのですが、なかなか思いつきません。名は体を表すとは申しますが、ものの名前というものは、なかなかにむずかしいもののようです。

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漢字・ことば」カテゴリの記事

コメント

円満字さま こんばんは。
確かに、「○○入れ」=「ここに○○を入れてね!」と思いたくなりますね。枝豆の皮とか焼き鳥の串用の器ならば何の問題もない命名なのに…。
巷では「爪楊枝ケース」という言い方もあるようですが、写真のような小瓶タイプではそれもいまひとつしっくりこないように感じます。
同じ「ここから出して使ってね!」でも、ティッシュなら「BOX」と言えますが、それもこの場合はちっとも似合いません。
……ふと気になったのですが、そもそも何故お店の人は、このシールを貼る必要を感じたのでしょう?? 案外お客さんのためというより、たとえばテーブルのセッティング上、他の調味料の器とでも混同する可能性を危惧したのだろうか、などと考えてしまいました。
いずれにせよ、やはりなかなかよい命名は、思いつかないです。

投稿: しろねこ | 2015年5月11日 (月) 23時58分

ブログの更新ありがとうございます!!
面白い記事ですね。言われてみると全く納得です。
ようじ入れ・・・まぎらわしいですね。
ご使用前のようじ入れ、ごようじ済みのようじ入れ・・・

ところで漢詩には楊柳のことが書かれてある詩も多いと思います。あの楊の技から、ようじが作られるのかしら?
浅学ですが柳は留に通じ、柳を用いてお別れをするお話を読んだことがあります。
楊枝のお話から、ぼんやりといろいろなことを思って楽しい気分になりました。
ありがとうございます!!

投稿: みのり | 2015年5月12日 (火) 05時58分

しろねこさん、みのりさん、コメントありがとうございます。

この「ようじ入れ」のシールは、とどのつまり、お客さん向けのものではないのじゃないかな、と。レストラン向けのグッズ販売店で、レストランの人向けに貼ってあったものだと考えると、納得できるようにも思います。要は、はがし忘れですね!

「楊」と「柳」については、厳密には別の樹木だそうですよ。「楊」の枝は垂れないらしいですから、爪楊枝も作れるのでしょうね。
「折柳」「折楊柳」は、別れの曲の曲名で、漢詩にもよく出て来ます。日本でいうと、「蛍の光」みたいなものでしょうか、ちょっと違うか……?

投稿: 円満字 二郎 | 2015年5月12日 (火) 07時17分

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