« 2014年7月 | トップページ | 2015年2月 »

2015年1月

2015年1月23日 (金)

いけないのは誰なのか?

 古本屋さんを覗いていたら、内田百閒の『ノラや』(中公文庫)と『百鬼園随筆』(新潮文庫)が目に入りました。私も出版業界の片隅でメシを食っている身、新刊で買える本は古本では買わないように心がけているのですが、この両方に同時に出会ってしまったのは、何かの縁。ちょっと悩んだ末に、買うことにしました。

Photo

 で、家に帰って机の上に並べておいたら、ふと、気になったのが「内」の字。中公文庫では、「人」のところが「入」になった、いわゆる旧字体ですが、新潮文庫では新字体のままになっています。

 内田百閒が旧字体にこだわったのは有名で、各出版社とも、「閒」の字は旧字体を使っています。ただ、この漢字はコンピュータでふつうに使える漢字ではないので、図書館や書店のHPなどでは、新字体の「間」にしたり、「けん」とひらがなで書き表したり、「〓(ゲタ)」を入れたりと、対応はいろいろ。検索するときには、ちょっと困ることもあります。

 ただ、「内」の方は、今まであまり気にしたことがありませんでした。

 そこで、本棚から、学生時代に購入したなつかしの福武文庫、『サラサーテの盤』を引っ張りだしてみると、カバーの装丁では旧字体ですが、奥付では新字体。10年ほど前に買ったちくま文庫の『百鬼園戦後日記』も同様でした。

 中公文庫は奥付も旧字体になっていますから、なかなかのこだわりようですねえ。

 それはともかく、いつか読まねばと思っていた『ノラや』。飼い猫のノラが行方不明になり、百閒先生が悲嘆に暮れるようすが、えんえんと描かれます。それを、カバーの紹介文では「あわれにもおかしく」と表現するのですが、通い猫を溺愛してしまって、一晩、通って来ないだけでおろおろしてしまう私としては、かわいそうなばかり。他人事とは思えません。

 人との別れや、人が亡くなる小説を読んでも、泣くことなんてないのに、猫になると不覚にも涙がちょちょぎれてしまう。

 いけないのは私なのでしょうか。それとも、猫なのでしょうかね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2015年1月16日 (金)

久し振りのごあいさつ

 ずいぶん間があいてしまいました。久し振りの更新です。
 昨年の後半は、目先の仕事に追われて、らしくない暮らしを送ってしまいました。今年はもう少し余裕を持って生活をして、ブログも時折は書いていきたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。
 このブログにはあまりお仕事のことは書かないようにしよう、となんとなく考えていたのですが、そんな縛りをかけるから、続かなくなるのかな、とも。

 というわけで、早速ですが、お仕事に関するお知らせです。
 来週より、東京・目白駅そばの学習院生涯学習センターにて、次のような2つの講座を行います。

 ■おとなのための漢字学習・特別編
 1月21日より原則隔週水曜、午後1時から90分、全5回。サブタイトルは、「漢字の辞書を作ってみよう」。辞書の原稿を作ってみるという観点から、漢字に関する知識を深めることを目指します。

 ■四字熟語でたのしむ漢文入門
 1月24日より隔週土曜、午後1時15分より90分、全4回。「衣繡夜行」「刻舟求剣」などの出典となった漢文を、やさしく説き明かしながら味わいます。

 ご興味のある方は、ぜひ、ご参加ください。詳細は、学習院生涯学習センターのHP(http://open.gakushuin.ac.jp/)までどうぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2014年7月 | トップページ | 2015年2月 »