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2013年8月14日 (水)

帯と呼ぶには太すぎる!

Photo  映画で話題の『少年H』(講談社文庫)を読みました。

 作者の妹尾河童さんは、父と同じ昭和5年の生まれ。舞台になっている神戸の鷹取近辺は、父が幼少期を過ごした須磨のすぐそばです。そんなわけで以前から気になっていた作品だったのですが、これまで、なかなか手に取る機会がありませんでした。

 実際に読んでみると、父の少年時代の神戸の町はこんな雰囲気であったろうか、と感じ入ることしきり。父は陸軍幼年学校に行った口なので、時代の行く末を常に醒めた目で見つめている主人公の少年Hとは、だいぶ違ったことでしょう。それでも、昔、父が「戦争になると、つまらんヤツが威張る」と言っていたのが、しみじみ思い出されました。

 そんなことを考えながらページをめくっているうちに、この文庫本には、カバーが二重にかけてあるのに気づきました。外側のカバーは、映画の公開に合わせて作られたもので、映画のシーンの写真や、宣伝文句が刷り込まれています。内側のカバーは、そういうもののない、本来の装丁です。

 世の中には、映画やドラマの宣伝が入った装丁がいやな人が少なからずいて、そういう人への配慮なのでしょう。いや、ひょっとすると、カバーをかけかえるよりは、二重にかける方が、外す手間が省けるぶんだけコストが少なくて済むのかもしれません。

 文庫本の装丁というのも、いろんなことをするものです。

 ただ、もっとおもしろかったのは、外側のカバーの袖の部分に「特大帯写真」云々と印刷されていたこと。これによれば、外側のカバーは、「カバー」ではなくて「特大帯」という位置づけのようです。たしかに、内側の本来のカバーより、天地のサイズが3ミリほど短いのですけれども……。

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