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2013年4月 3日 (水)

いまどき、めずらしいもの

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 芸術新聞社さんから、いよいよ、草森紳一著『李賀 垂翅の客』が発売になります。9世紀の初めごろに中国で活躍した詩人、李賀の評伝です。

 1965(昭和40)年から11年の長きにわたって連載され、未完に終わったあとも、ずっと気に掛けていらした、草森先生の幻の代表作。先生ご自身としては、連載のままの形で単行本化されることには意が満たない部分も多々おありでしょう。ただ、亡くなられてしまった今となっては、こういう形で1冊にまとまり、より多くの新しい読者を獲得できるとなれば、渋々ながら納得していただけるのではないでしょうか……。

 ぼくは今回、組版と校正を担当させていただきました。2段組で600ページを超える本文には、李賀の作品だけでなく、その注の引用もたくさん出て来ます。それぞれの原文との照合は、専門の先生にお願いしましたが、それでも、組むのも校正するのも、かなりたいへんな作業でした。「どうしてこんなに書きはったんですか?」と、天界の先生をお恨み申し上げたことも、しばしばでありました。

 そうやってできあがってきた本書は、造本がすごいですね! ぼくは外回りにはタッチしていないのですが、さすが、芸術新聞社さんです。上製、布クロスに金箔押し。さらには貼り箱にきっちりと収まった単行本なんて、いまどき、めずらしいのではないでしょうか。熊谷博人さんの装丁は、ものすごい迫力です。

 本体価格7000円はたしかに高いですが、それに見合うだけの、この存在感。どうです? 書棚に並べてみたくなるでしょう?

 これが、「本」というものです。

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