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2013年2月20日 (水)

カレーの邪道な作り方

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 カレーを作るたびに、気になっていたことがあります。それは、ルウの箱の作り方に書いてあるこのことば。「ルウを割り入れて溶かします」というのですが、「割って入れる」ことを「割り入れる」という言い方があるのでしょうか……

 「投げ入れる」とか「引き入れる」とか「踏み入れる」とか、「○○入れる」ということばはたくさんありますが、これらの「入れる」は、「○○」という動作の方向や結果を表します。「投げる」ことと「入れる」ことは別々の動作ではなく、「投げる」という動作の結果として、自動的に「入れる」ことになるわけです。

 とすれば、「割り入れる」の場合も、「割る」という動作の結果として「入れる」ことにならなくてはなりません。たしかに、この絵のようにルウをお鍋の上で割れば、そのようになるのかもしれません。ただ、ぼくのやり方では、「割る」ことと「入れる」ことは明らかに別。まずは机の上でルウを割っておいて、それからそれをお鍋のところに持っていって中に入れます。こういうやり方は邪道なんでしょうかねえ。

 ぼくがいつも使っているのは、ハウスさんのバーモントカレー。そこで、近所のスーパーに行って調べて見ましたが、S&Bさんのカレーにも、グリコさんのシチューにも、「割り入れる」と書いてありました。むむむ、この業界では、「割り入れる」が標準らしい!

 家に帰って国語辞典を調べて見ると、『三省堂国語辞典』には、きちんと「割り入れる」という項目が載っていました。用例としては「たまごをボウルに—」とあります。たしかにこの場合は、「割る」のと「入れる」のは一続きの動作。いくら料理に不慣れで、なおかつひねくれもののぼくでも、別のところで割った卵を、わざわざボウルまで運んだりはいたしません。

 さすがサンコク! と感心した次第でありました。

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