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2013年2月 5日 (火)

見るだけでブルブルくる!

Photo_2

 いやはや、ちょっとぼんやりしているうちに、あっというまに2月に入りました。遅ればせながら、今年最初の更新です。

 先日、西武池袋の駅を歩いていましたら、写真のようなポスターが目に入ってきました。埼玉県は小鹿野町というところにある、尾ノ内渓谷の「百景氷柱」の観光ポスターです。吊り橋の背景には、凍り付いた氷柱がいっぱい写っていて、いかにも冷たい雰囲気。「百景」を、「ひゃっけえ」と掛けてあるオヤジギャクが、これまた冷たさを倍加させている(?)といえましょう。

 このポスターを見てブルブルと震えながらも気になったのは、「ひゃっけえ」を「冷っけえ」と書き表して、「冷」の字に「ひゃ」とルビを振っていることです。

 「冷」という漢字は、「つめたい」とも訓読みしますが、「ひえる」「ひやす」「ひややか」などとも読みます。そこで、送りがなをどう付けるかですが、
  「冷る」「冷す」「冷やか」
と書き表しても、意味は通じますし、読み間違えられるおそれもそれほどはありません。

 ただ、そうすると、「冷る」の場合は「冷」を「ひえ」と、「冷す」「冷やか」では「ひや」と読んでいることになります。その不統一感を解消するためには、
  「冷える」「冷やす」「冷ややか」
と送りがなを付けて、「冷」は「ひ」とだけ読むようにすればいいわけです。

 その伝でいくと、「ひゃっけえ」ということばを漢字を使って書き表そうとすると、「冷ゃっけえ」としてやればよいわけですが、漢字の直後に小さな「ゃ」がくるのは落ち着かない。そこで、「冷っけえ」としたくなるけれど、今度は、これだけではなんと読めばいいか伝わらない可能性がある。「冷」に「ひゃ」とルビが振ってあるのは、そんなことをいろいろと考えた結果だったのではないでしょうか。

 漢字とはとても便利で魅力的な文字ではあるけれど、日本語の話しことばや方言を書き表すのにはあまり向いていないなあ、と思ったのでした。

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