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2012年6月29日 (金)

スズメが教えてくれたこと

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 父のところへ行く途中、梅雨空の下を散歩がてら歩いていたら、並木道にスズメが何匹も舞い降りて、なにかをついばんでいるのに出会いました。落ちているのは、小さく赤黒くて、毛玉みたいにちょっとぽわぽわとした実。

 見上げてみると、濃く茂った緑の葉っぱの合間に、ダーク・レッドのつぶつぶのアクセント。あっちの枝にもこっちの枝にも、いっぱいいっぱい成っています。

 なんという名前の木なのだろう?

 そう思って、写真を撮って持ち帰り、調べてみると、ヤマモモの実なのだとか。あまずっぱくて、そのままでも食べられるけれど、ジャムやジュースにもするそうな。

 ヤマモモは別名で「楊梅(ようばい)」というとのこと。そこで思い出したのは、8世紀の中国の大詩人、李白の「梁園吟(りょうえんぎん)」の一節。

  玉盤の楊梅 君が為に設け
  呉塩(ごえん)は花の如く 白雪よりも皎(しろ)
  塩を持ち酒を把(と)りて 但(た)だ之(これ)を飲まん

 宝玉でできたお皿にヤマモモの実を盛り、呉の国で特産の真っ白な塩を添える。これを肴にお酒を飲むというのが、伝説の酒豪、李白さんのスタイル。荘魯迅先生の『李白と杜甫 漂泊の生涯』(大修館書店、2007)では、この詩句をふまえて、李白と杜甫が飲み屋さんで出会い、李白が楊梅と呉塩を注文するシーンがあります。

 これが、あの楊梅だったのですねえ。

 ジャムやジュースもいいけれど、お酒のおつまみにも合う。スズメさんたちも、なかなか舌が肥えているようです。

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