« ゲキハクと読むのは間違いかな? | トップページ | 二字熟語のいたずら »

2012年5月20日 (日)

重版への長い道

 日本で1年間に発行される新刊書籍は、8万点近く。その中で、めでたく重版という運びになるものは、どれくらいあるのでしょうか?

 本作りという仕事にたずさわっていると、そんなことを時々、考えます。ぼく自身の経験でいうと、出版社時代、教科書とか辞書といったメインの担当以外に、年に数冊、単行本を担当していました。最初のころは、なかなか重版がかからなくて、ずいぶん悩んだものです。

 別にベストセラーを狙っているわけではありません。たとえば、高校の国語の先生向けの手ごろな教育書を企画する。全国に高校は4000校以上あるから、少なく見積もっても、国語の先生は1万数千人以上はいるはず。そこで、初版2000部とか3000部で出版するわけですが、これがなかなか売れてくれない。編集者デビュー以来、十数連敗を記録したものでした。

Photo

 それがある時期から、かなりの確率で重版がかかるようになりました。通算成績でいえば、3割から4割くらいにはなるのではないでしょうか。振り返ってみて、1つ1つの本について、重版がかかった理由、かからなかった理由をいろいろと挙げることはできますが、最終的には、めぐり合わせなんだろうなあ、などと思ってしまいます。その本に関わったさまざまな人の力と、世の中の複雑な流れのバランスによって、売れたり売れなかったりするのでしょう。

 さて、3月に刊行した拙著『漢字ときあかし辞典』が、めでたく重版がかかりました。この本、著者としては10冊目になるのですが、実は、重版がかかったのは初めてです。編集者としての連敗記録を超えなくて、よかった!

 お買い上げいただいた方々、出版元の研究社のみなさま、そしてメディアでご紹介くださった方々など、さまざまな方のお力添えがあってのこと。心よりお礼を申し上げます。

|

« ゲキハクと読むのは間違いかな? | トップページ | 二字熟語のいたずら »

出版・編集」カテゴリの記事

コメント

「漢字ときあかし辞典」、私は3版を買いました。
子ども向けに買ったら面白くて、自分で読んでいます!

投稿: りっき | 2012年9月16日 (日) 19時20分

りっきさん、ありがとうございます!
3刷がもう書店に並んでいるのですね。
お子さんともども、漢字の世界を楽しまれる際に、拙著が少しでも役立ちますように。

投稿: 円満字二郎 | 2012年9月17日 (月) 08時17分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1639146/45332514

この記事へのトラックバック一覧です: 重版への長い道:

« ゲキハクと読むのは間違いかな? | トップページ | 二字熟語のいたずら »