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2012年5月24日 (木)

怖くて昇る気にはなりませんが…

 齢を重ねるにつれて、高所恐怖症が度合いを増していると実感する今日このごろ。ウワサの東京スカイツリーの展望台にも、自分の意志で昇ることはないでしょうねえ。わざわざお金を払って、順番待ちまでしてあんな高いところに昇るなんて、ああ、考えただけでクラクラする!

 というわけで、毎日、テレビや新聞をにぎわせているスカイツリーのニュースも、どこか及び腰になって見ている次第。でもまあ、そうやって遠巻きに眺めているだけでも、気になることは出てくるもの。高さ何百メートルだかのあの展望台、「天望デッキ」というんですってね。「天空からの展望」、略して「天望」というわけでしょうか。ふつうの国語辞典には出てこない、おそらくは造語ではないかと思われます。

 気になったので、近所の図書館まで出かけたついでに、諸橋轍次『大漢和辞典』(大修館書店)を引いてみました。すると、ありましたねえ。「天望」ということば。意味は2つあって、1つめは、「人の死んだ直後、天を望んで叫び魂気を招くこと。」とあります。古代中国の葬送の儀礼の1つなのでしょう。スカイツリーとは、あまり関係なさそうですね。その昔、「天」とは宗教的な存在であったことが、思われます。

 2つめの意味はというと、「天下の仰望」。世界中の人々から注がれる尊敬のまなざし、といったところでしょうか。こちらならば、スカイツリーとも関係づけられそう。「天望デッキ」から見渡せば、天空からの展望を楽しめるだけではなく、まわりの人々からうらやましそうな眼で見られますよ、と。

 もちろん、ぼくは高所恐怖症ですから、うらやましいとも何とも思いませんけれど、ね。

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