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2012年4月24日 (火)

編集者的閉所恐怖症

 円満字くんは、見出しまわりを広く取るのが好きだねえ。——一緒に仕事をしていた先輩に、そんなことを言われたことがある。

 ふつうの大きさの単行本の場合、1ページはだいたい15〜17行くらいだ。それに対して、いわゆる「小見出し」は2行取りと相場が決まっている。また、1冊に5、6回くらいしか出てこないような大きな見出し(たとえば章見出し)だと、中扉を立ててどーんと立派に見せてやることが多い。問題は、その間くらいの見出しの扱いだ。

Photo

 ぼくの場合、1章に2〜3回程度の見出しだと、改ページをして6〜7行取りにする。もっと多く出てくる見出しだと、改ページはせずに4〜5行取りだ。それくらいの方が、余白が目立って、ゆったりと落ち着いた気分になる。

 でも、先輩のおっしゃる通り、これはちょっとゆったりしすぎらしい。たとえば、最近、読んでいる講談社の「日本の歴史」のシリーズだと、このクラスの見出しは3行しか取っていない。これはごくごくふつうのスタイルなのだが、読みながら、「もう1〜2行、空けたいなあ。そうしたって、ページが増えてしまうほどのことではあるまいに」などと考えてしまう。そして、3行取りにするならば、文字の大きさをもう少し小さくするかもなあ、などと思ったりもする。

 これは、あくまで好みの問題だ。ひょっとすると、ぼくには閉所恐怖症の気があるのが、関係しているのかもしれない。

 ある原稿をどのように組んで、1冊の「本」に仕立ててやるか。

 それは、書籍編集の仕事の中でも、最もおもしろい部分の1つだと、ぼくは思う。特に単行本の編集者は、いつも、それを考えて仕事をしている。だから、見出しの扱いにだって、担当編集者の個性が表れるのである。

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