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2012年3月16日 (金)

「太」の新しい読み方?

 今週は何度か、山手線に乗る機会があったのだけれど、車内でやたらと目立っていたのが、UCOMという会社のインターネット接続サービスの広告。タレントの山口智充さんが、「ギガぐっさん」なるものになって活躍するコンセプトらしいのだが、そこに出てくるキャッチフレーズが「光ぶっ太い」。「ひかりぶっとい」と読むのだが、最初はなんと読めばいいのか、ちょっととまどってしまった。

 ぼくは兵庫県の出身だから、関西弁の「ぶっとい」に違和感があるわけではない。それを「ぶっ太い」と書き表すのを見るのが、初めてだったのだ。

 ぼくの勝手な思いこみでは、「ふとい」に力がこもると「ふっとい」に、さらに強調されると「ぶっとい」になる、というように感じていた。その点、「飛ばす」に「ぶつ(打つ)」が付け加わった「ぶっ飛ばす」とは異なり、「ぶっとい」はそれ以上、分解できない1つの単語だ。だから「ぶっ太い」と書かれるのになじめないのだろう。とはいえ、ググってみるとわかるように、最近ではこの書き方もそれなりの市民権を得ているようだ。

 「太」という漢字は、ふつうは音読みでタイ、タと読むか、訓読みで「ふと(い)」と読む。それを、「ぶっ太い」の場合は「と(い)」と読んでいるわけで、漢字の新しい読み方の誕生だといえるのかもしれない。

 ただし、漢和辞典的には、これを単純に訓読みに分類するのは、ちょっと抵抗がある。なぜなら、この「と(い)」はあくまで「ぶっとい」の一部分だからだ。つまり、この「と(い)」は単独では意味を持たない。とすれば、「ぶっ太い」の「太」も意味を持たないわけだから、「ぶっ太い」は当て字的な表現だ、ということもできるのかもしれない。

 なんにせよ、「ぶっ太い」はちょっと変わった漢字の使い方だ。ある単語の後半部分だけを漢字で書き表すというのも、ほかに例があるのだろうか。なかなか興味深い。

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